フランスの骨董豆知識 - Frantiq フランティーク

銀製品の扱い方 簡単なお手入れ方法
line
大切にしまっておいた銀のカトラリーを、いざ使おうと思って出したときには黒く変色していて
すぐには使えなかったというお話をよくうかがいます。
銀製品は、普段からよく使っていると黒くなりません。たまに銀用の磨き剤やクロスで
軽くお手入れするくらいで充分です。
他の食器同様、使い終わったら普通に柔らかなスポンジを使って中性洗剤で洗い
柔らかい布で水分をきれいに拭き取って・・・と、難しいお手入れはあまり必要ありません
から、普段から使うのが1番のお手入れ方法かも知れません。

●なぜ黒くなるのでしょう?
銀製品は 空気に長期間触れていると黒変してきます。
これは銀製品の表面に付着した水分が、空気中の硫化水素(硫化ガスなど)と化合して
銀の表面に硫化銀の膜を作るからです。はじめは少し黄色くなり、そのまま放って置くと
オレンジ色から茶色、黒色と変色が進んでいきます。
ですから、長期間使用しない場合は空気に触れないように、密閉できるビニール袋などに
入れたり、ラップでくるんでおくと黒くならずに保管できます。

●黒くなったときのお手入れ方法
クレンザーや漂白剤の使用は銀製品をいためてしまいますし、また長時間水や石鹸水の
中に放置するのも厳禁です。彫金をなさっている方はウイノールという研磨剤を使いますが
ひとまず銀専用のクロス(銀用の磨き布)・液体クリーナー・研磨クリームなど銀専用の
磨き剤をお求めになることをお薦めします。いろいろ出回っていると思いますのでお試しに
なってみて下さい。(ハガティ社の銀磨き製品は優秀だと思います。)
そして以下の方法を参考にお手入れをしてみてください。
1.銀専用クロス(銀用の磨き布)で磨く方法
  ※この方法は普段のお手入れでも、ちょっと色がついてきたかなと思ったら、手軽に
   出来る方法です。
2.銀専用の液体クリーナーに浸した後、きれいに水洗いして乾いた布で水分を
  ふき取る方法
  ※この方法は小さいもの、形の入りくんだものにはお薦めですが、大きいものや他の
   素材とコンビになっているものは、液体クリーナーに浸せません。
3.銀専用の研磨クリームや液体クリーナーを柔らかい布につけて磨き、きれいに水洗い
  して乾いた布で水分をふき取る方法
  ※この方法は大きいものや面積の広いものを磨く時に簡単にできる方法です。
   ただクリーム状のものは、細かいデザインのところには詰まってしまいます。
4.重曹を水をつけたコットンにつけて磨き、そのあときれいに水洗いして乾いた布で
  水分をふき取る方法
  ※この方法は、つや消しの梨地仕上げの銀製品に使います。

●ベルメイユの製品のお手入れ
銀に金メッキ(もしくは金張り)を施したベルメイユと呼ばれる技術を使った銀製品が
ありますが、研磨剤で強くこすっていると、そのうち美しい光沢の金メッキの部分が
薄くなっていき、いずれはげてしまいます。黒ずませないのが一番ですが、もし、黒く
なってしまったら、優しくていねいに銀の部分を磨いて下さい。
そして、密閉できるビニール袋などに入れたり、ラップでくるんだりして、なるべく空気に
触れないように保管しましょう。

line

このページのTOPへ戻る


inserted by FC2 system